それでは実際にフランス車を購入しようと思う際、どのような点に気をつければ良いのだろうか。
はっきり言って、性能や機能性を最も重視するのであれば、フランス車ではなく国産車を購入すべきであろう。現在の国産コンパクトカーは性能も良く機能・走行ともに優れ、またデザインも非常にスタイリッシュなものが多い。

 しかし、フランス車にはフランス車独特の魅力がある。それはやはり文字にし難いものではあるが、あえて言うのならばその「味わい」とでも言うべきであろうか。車は道具である、というフランス人の考えに従って、基本に忠実につくられた自動車、それがフランス車である。運転そのものを楽しむ喜び、快適に運転をする喜び、また、シンプルな車を自分色に染めてゆく喜び。

これらはフランス車に実際に乗り、フランス車ライフを楽しんだ人にしか味わうことはできないものであろう。また、メンテナンスに関しては、国産車よりもやや手間がかかる傾向があるが、それはフランス車だけではなく輸入車全般に言えることである。そして、輸入車が手間がかかるのではなく、国産車の性能が良いため手間がかからない、と考えるべきだ。メンテナンスもまた楽しみのひとつ、と思えるようになれば、それは真のフランス車好きの仲間入りであると言えるかもしれない。

 ひと言でまとめると「雰囲気を楽しめる車」「長時間楽に乗れて運転が苦にならない」というのがフランス車の魅力であり購入の決め手となるのではないかと思う。ひとりで乗っても、大人数で出かけるときも、車に乗って出かけるのが楽しくなる。また、乗れば乗るほどその「味」が出てくるのもフランス車らしさだ。国産車は新車時が最高の状態で、それから乗ってゆくにつれだんだんと古く劣化してゆくだけであるのに対し、フランス車は新車時から徐々に古くなっていく一方、乗り味が良い感じに馴染んでくる。購入初期のトラブルは比較的多いが、ある程度治してしまえばあとは問題はない。車に関して詳しくなることもできて、考え方によっては一石二鳥でもある。話題のタネにもなるし、珍しい車だからといって自分の愛車が注目されることは非常に気持ちが良いものである。

 一度、フランス車に乗ってみることを強くおすすめする。試乗だけでもフランス車の魅力がほんの少し分かるような気さえする。万が一、性能や感覚的な面でフランス車を好きになれなかった場合も、日本車の性能の良さを実感することになると思われるので、国産車の良さを再認識したい人にもぜひすすめたい。

 フランス車の魅力、前述の通りひと言で言い表すことはとても難しいが、理屈はどうあれまずは実際にフランス車に乗ってみることで、今後の人生が何か大きく変わるかもしれない。価値観はひとそれぞれではあるが、それほどの魅力と可能性をフランス車は秘めているのである。